英会話とバレエ、ひとり旅

21歳で社会人になったころ、私が始めた習い事は、英会話とバレエだった。趣味はひとり旅。

50代になった今、まったく同じことを愛好している自分がいる。

その間は、子育てなどがあり、バレエとひとり旅はなかなか、できなかった。

英会話だけは、続けられた。

英会話(の練習)だけは、場所と時間を選ばず、いつでもどこでも、貧しいときも、できたからなんだろうなぁ…と今、振り返って思う。

そしてそれが、仕事になった。

「継続は力なり」って、高校生のときに恩師が色紙に書いてくれたときは「ふーん」なんて思っていたけど、本当なんだなぁ、と大人になってつくづく思う。高校生の時は、地道な努力とか継続とか、好きじゃなかった。

 

でも今でも、英語に関して「地道な努力」をしているとは自分で思わない。なんか努力っていうと、無理して、頑張っているみたいな感じがするけど、私にとって英語の音声を聴いたり、発音練習をしたり、英文を読んだり書いたりすることは、歯磨きや洗顔のようなもので、いや、ひょっとすると歯磨き洗顔以上の習慣になっているからだ。

 

バレエはまだ「やっています」というのが恥ずかしいぐらいの初心者レベルだけど、5年前ぐらいから再開して、一年目は年に数回しかレッスンに行かなかったのが、だんだん増えて、この4月からは週に3-4回、行くようになった。行けるようになった、と言った方がいい。ありがたいことだ。

自分は「ハマる」タイプなんだなぁ、と思う。

いったん始めるとやめられないタイプ、というか…。

で、やっぱり、続けていると、この年齢でも、ど下手なのが、「ど」が取れて「下手」ぐらいになってくるのがわかる。

 

最後にひとり旅。

大好きだった、ひとり旅。

家族ができると、なかなかできない。

やっと最近、子供が大きくなって、少し長い間(それでも1週間がせいぜい)ひとり旅をさせてもらえるようになった。これも、ありがたいことだ。

若いときは、1年間という長いスパンで、2回、旅をした。それも、海外。

50代になった今の旅は、国内で、短い。

そして内容も、かなり違う。

若いときは当てもない旅。

今は、気がつくと、古い友を訪ねる旅になってきている。

小淵沢で高校時代の友人Aが個展をするというから、訪ねて行こうと思う。ふと、違う時代、子育て中の30代のころの友人Bが、今は小淵沢辺りに住んでいたのでは、と連絡をとってみる。会うことになる。たまたま連絡してきた、これまた古い友人Cが、その話を聞いて、「私も行きたい」と言う。東京に住むCと会うのは何年ぶりだろう。

東京に生まれ育った私だが、今は福井に住んで早や17年になった。

東京に里帰りを兼ねて、ひとり旅をさせてもらっている。そのたびに、あちらへ足を伸ばし、こちらへ寄って、人を訪ねて、帰ってくる。「青春18きっぷ」を使うところは、若いときと同じだ。でも、この間、年相応のものを見つけた。青春18きっぷ(鈍行や快速電車)でも使えるグリーン車。一定料金を上乗せすると、少しゆったりした指定席に座って、電車の旅ができる。もう、「若くて体力があり、貧乏」ではないから、今の私にちょうどいいな、と思った。